ダウンタイムのコスト【2026年版統計】日本企業は年間52億円の損失
日本企業のダウンタイムコストは1時間4,440万円、年間52億円の損失。PagerDutyとSplunkの最新統計から、ダウンタイムの隠れたコスト、平均修復時間、予防策を解説。
TL;DR
日本企業のシステムダウンタイムコストは1時間あたり4,440万円、年間では平均52億円の損失を被っています(PagerDuty調査, 2025)。しかし日本の平均修復時間は6時間12分とグローバル平均の2倍以上で、インシデント対応への投資不足が課題です。
ダウンタイムによる損失の実態
サーバーやWebサイトのダウンタイムは、単にサービスが止まるだけではありません。企業にとって深刻な経済的損失をもたらします。
日本企業の直接的な損失額
PagerDutyの2025年調査によると、日本のITリーダーは以下のようにダウンタイムコストを見積もっています:
- 1分あたり74万円
- 1時間あたり4,440万円
- 過去12ヶ月間の平均インシデント数: 19件
- 年間累積コスト: 約52億円
グローバルでの損失額
Splunkの調査によると、ダウンタイムによる世界的な損失は以下の通りです:
| 損失の種類 | 年間平均額 |
|---|---|
| 収益損失 | 4,900万ドル(約73億円) |
| 規制違反の罰金 | 2,200万ドル(約33億円) |
| SLA違反金 | 1,600万ドル(約24億円) |
日本企業が抱える課題:平均修復時間の長さ
日本企業の大きな問題は、障害が発生してから解決までにかかる時間です。
平均修復時間(MTTR)の比較
- 日本企業: 6時間12分(372分)
- グローバル平均: 175分
- 差: 日本はグローバルの2倍以上
この長いMTTRは、インシデント対応の遅れ、手動オペレーションの多さ、自動化不足が原因です。
投資不足の現状
PagerDuty調査によると、インシデント対応ツールに十分な投資をしていると回答したITリーダーは以下の通りです:
- グローバル: 46%
- 日本: わずか12%
この投資不足が、長いMTTRと高額なダウンタイムコストにつながっています。
ダウンタイムの隠れたコスト
金銭的な損失だけでなく、ダウンタイムには以下のような「隠れたコスト」があります:
1. ブランド信頼の低下
サービスが頻繁にダウンすると、ユーザーの信頼が失われ、競合サービスへの乗り換えが発生します。特にSaaSやECサイトでは致命的です。
2. 従業員の生産性低下
社内システムがダウンすると、全従業員の業務が止まります。例えば100人の従業員が1時間止まれば、その人件費も損失となります。
3. カスタマーサポート対応コストの増加
ダウン中は問い合わせが殺到し、サポートチームのリソースが圧迫されます。また、返金対応やSLA補償も発生します。
4. 技術チームの疲弊
深夜のアラートや緊急対応で、エンジニアのバーンアウトが発生しやすくなります。これにより離職率が上がり、採用コストも増加します。
ダウンタイムを削減するための対策
1. アップタイム監視ツールの導入
ダウンタイムを早期に検知するため、外部からのアップタイム監視を導入しましょう。UpGuardianなら、30秒〜5分間隔でサイトを監視し、ダウンを即座に通知します。
- 無料プラン: 5サイト / 5分間隔
- スタータープラン($9/月): 25サイト / 1分間隔
- プロプラン($29/月): 100サイト / 30秒間隔
2. インシデント対応の自動化
手動オペレーションを減らし、自動復旧・自動スケーリングを導入することで、MTTRを大幅に短縮できます。以下のような自動化が有効です:
- 自動ヘルスチェック: 異常検知時の自動再起動
- オートスケーリング: 負荷増加時のサーバー自動追加
- Webhook連携: アラート発生時の自動通知とチケット作成
3. 冗長化とフェイルオーバー
単一障害点(SPOF: Single Point of Failure)をなくすため、以下の冗長化を実施しましょう:
- マルチリージョン構成: 複数のクラウドリージョンにサーバーを配置
- ロードバランサー: 複数サーバーに負荷分散し、1台がダウンしても他が稼働
- データベースのレプリケーション: マスター/スレーブ構成でデータを複製
4. 定期的な障害訓練(カオスエンジニアリング)
意図的にシステムの一部を停止させ、障害時の挙動や復旧手順を確認する「カオスエンジニアリング」を実施しましょう。Netflixの「Chaos Monkey」が有名です。
5. SLA(サービスレベル契約)の明確化
顧客との間で稼働率の目標を明確にし、それを達成するための監視体制を構築しましょう:
| 稼働率 | 月間許容ダウンタイム |
|---|---|
| 99.9%(スリーナイン) | 43分 |
| 99.95% | 21分 |
| 99.99%(フォーナイン) | 4分 |
製造業のダウンタイムコスト
IT企業だけでなく、製造業でもダウンタイムは深刻です。工場の稼働停止により以下の損失が発生します:
- 製品の生産損失: 生産ラインが止まれば、製品が作れず売上が減少
- 納期遅延のペナルティ: 顧客への納品が遅れ、違約金が発生
- 機械の再起動コスト: 一度止めた機械の再起動には時間とエネルギーがかかる
ダウンタイムコストの計算方法
アトラシアンのガイドによると、ダウンタイムコストは以下の式で計算できます:
ダウンタイムコスト = (時間あたり収益 × ダウン時間) + (従業員人件費 × ダウン時間) + (サポート対応コスト + ブランド損失 + SLA違約金)
計算例:ECサイトの1時間ダウン
- 時間あたり売上: 300万円
- 従業員(サポート10名、エンジニア5名)人件費: 50万円/時
- サポート対応追加コスト: 20万円
- ブランド信頼低下による将来損失: 100万円
合計: 470万円(1時間のダウン)
まとめ:ダウンタイム削減への投資は必須
日本企業は年間平均52億円をダウンタイムで失っており、その多くは予防可能です。アップタイム監視ツールの導入(月数千円〜数万円)と、インシデント対応の自動化への投資は、数億円の損失を防ぐための「保険」です。
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よくある質問
Q: 小規模なサイトでもダウンタイムコストは発生しますか?
A: はい。月商100万円の小規模ECサイトでも、1日ダウンすれば約3万円の直接的な売上損失に加え、顧客の信頼低下という隠れたコストが発生します。
Q: ダウンタイムを完全にゼロにできますか?
A: 99.99%の稼働率でも年間52分のダウンタイムは許容されます。完全なゼロダウンは現実的ではなく、コストも膨大です。重要なのは「許容できるダウンタイム」を定義し、それを達成する体制を作ることです。
Q: 平均修復時間(MTTR)を短くするには?
A: 監視ツールによる早期検知、Runbookによる標準手順の整備、自動復旧スクリプトの導入、オンコール体制の構築が有効です。